ジャムセッション的コミュニケーション
コミュニケーションについて
久々に思い出したのが、
多くの人の勘違いは、伝えたら伝わると思っていることだというのです。
これを導管メタファーと言います。
伝わる管があって、その中を情報が通り抜けていくイメージですね。
「導管メタファー」というのは、この言葉自体イメージしにくいので
私は、
「FAX的コミュニケーション」
とでも呼びたいと思います。
送信機に原稿を入れると、受信側でも同じ画像がプリントアウトされる。
この場合、送信側と受信側で、少し劣化したとしても同じ情報が
届くものだという考え方です。
文脈が確定していて、間違いようのない情報。
たとえば、
発注数量。
商品の型番。
商品の5種類の色のうちの一色。
日本か米国か中国か韓国かの内の一つの国。
言えば、それで伝わる情報の場合
FAX的コミュニケーションで構わないのです。
それでも難しいよ、ということを逆手にとってゲームにしたのが
伝言ゲームですね。
前の人の言葉を理解しても、次に伝えるときにバイアスがかかって変質してしまう
ということです。
一方で
FAX的コミュニケーションが適さないものもあります。
たとえば、企業理念のような抽象的な考え方です。
柔道の理念「精力善用」というような概念もそうです。
「小説が好きだ」という情報も、導管メタファーに適さないでしょう。
どんな小説のことを言っているのかわかりません。
小説という名の飲み屋さんがあるのかもしれません。
作品の名前かもしれません。
文脈が確定していれば大丈夫ですが。
そこで、
FAX的コミュニケーションが通用しない情報については
どのように伝えたらいいのかという問題が出てくるわけです。
その時には、
話し合い、意見を交換し合って、合意点を見つけるという作業をします。
その作業を通じて、共通の意味が形成されるという考え方に立つのです。
これを「社会構成主義」と言います。
話し合う中で意味が形成され、現実が形成されるのだということです。
つまり社会的な(人と人とが関係づけられた世界における)現実が構成される
という考え方です。
そういった形でコミュニケーションが成り立つあり方を、
「ジャムセッション的コミュニケーション」
と,とりあえず呼んでみましょう。
ミュージシャンが、互いの音を出しながら、
即興的に音楽を生み出すのと同じコミュニケーションのあり方です。
企業理念を考えてみてください。
「社会貢献」
と言っても、何をもって社会に対する貢献とするのかは
みんなで話し合って、共通の意味を構成しないと内実のないものになってしまうのです。
仕事の打ち合せや
高度な情報のやりとりにおいても、
ジャムセッション的なアプローチが重要です。
FAX的コミュニケーションで伝わるような内容は
ほとんどコンピュータで代用できてしまいます。
私たち人間がやることの中心はジャムセッション的なアプローチでないと
ムリなのです。
となると、
もしもメール一本で抽象的な内容、
たとえば、やる気を喚起するとか
社是の徹底などを行おうとすることは不可能だということがわかります。
互いに話し合い、すり合わせ、意見の一致を見るまで話し合うなど
多くの手間を掛けなければなりません。
ここまで考えると、
夫婦の間で、あうんの呼吸で
「あれとって」で「はい」と間違いなく取って欲しいものが出てくる
などというのは、二人の間で長年に亘って構成されてきた社会的現実が
あるからできることです。
それも、素晴らしいことだと思います。
あなたが、身の回りの人に自分の思いを伝えたり
シェアしたいと思ったら、
是非、FAX的コミュニケーションで
一方的に伝えるのではなく
ジャムセッション的に話し合ってみてはいかがですか
Have fun~!
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